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腹部大動脈瘤について〜開腹手術・ステントグラフト内挿術〜

腹部大動脈瘤(Abdominal aortic aneurysm)とは

腹部大動脈が通常の1.5倍以上に拡張した状態であり、65 歳以上の男性10%が罹患するとされております。AAAは3cmを超えた時点で経過観察を開始します。本邦では最大短径を計測し、女性で45㎜、男性で50㎜以上の動脈瘤、拡張率5mm/6か月以上の症候性動脈瘤を治療適応とされております。

腹部大動脈瘤の治療とは

破裂予防のための治療であり、手術リスクと破裂リスクを検討し、治療を選択します。
本邦で行われる治療は開腹での動脈瘤切除・人工血管置換術か、ステントグラフト内挿術を選択されます。
当科では2006年に保険適応になる以前よりステントグラフトによる血管内治療を施行しており、近年では短期予後が著しく改善してきた点から治療に占める割合が大きくなってきております。

腹部大動脈瘤に対する開腹手術:動脈瘤切除・人工血管置換術

本邦におけるクラシックな治療方法です。大動脈の正常や形によって治療方法のデザインを施行します。患者様それぞれに適した手術デザインで治療を行うため、側副血管の結紮止血も可能であり、術後の合併症のリスクが低くなります。基本は全身麻酔下に腹部正中切開での治療を行いますのでお腹の真ん中に頭尾側方向に傷がつきます。

腹部大動脈瘤に対する血管内治療:ステントグラフト内挿術

ステントグラフト内挿術は開腹手術に比較して創が小さく、患者様への負担が少ないと言われております。侵襲の低さに関して優位性が示されており、基本は全身麻酔で行いま。患者様の全身状態によっては局所麻酔での施行も可能です。新規の治療であるため長期的な成績に関しては集学的な治療を要します。デバイスは日々進化しており、同一デバイスでの長期成績が確認しづらいという難点もあります。今後さらなる発展が期待できる治療です。両側鼠径部に5cm程度の傷がつきます。開腹手術に比較して疼痛が少ないため、早期の離床が期待できます。

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