GIST(消化管間質腫瘍)について①
GISTとは
GISTの症状
多くの場合、早期では無症状です。腫瘍が大きくなると、腫瘍によって消化管内腔が圧迫され、吐き気や腹痛をきたす他、腫瘍からの出血による下血(赤または真っ黒い便が出る、便の表面に血液が付着する)、貧血などの症状があらわれることがあります。しかしながら、いずれもGISTのみに特徴的な症状ではないため、早期発見が難しいとされています。
GISTの発生要因
GISTは、消化管粘膜の下の筋層などに存在し消化管蠕動のペースメーカーとして働いている細胞(カハール介在細胞)の前駆細胞が異常に増殖することによって生じます。異常増殖の要因として、細胞の増殖に関わるタンパク質の異常があります。主にKITまたはPDGFRαと呼ばれるタンパク質が関わっており、これらのタンパク質の異常はそれぞれc-KIT遺伝子、PDGFRΑ遺伝子の突然変異によって発生します。
GISTに対する検査
・内視鏡検査
GISTは粘膜下に存在するため、正常な粘膜に覆われた粘膜下腫瘍の形態を示すことが多いですが、管外発育型GISTは内視鏡検査で見つからないこともあります(図2)。粘膜下腫瘍のうち、形が不整なものや潰瘍を形成しているもの、経時的に大きくなるものなどは悪性度の高いGISTを疑います。
・超音波内視鏡検査(endoscopic ultrasound: EUS)
腫瘍が胃粘膜下のどの層から発生しているか、どのくらいの深さまで及んでいるのかを詳しく調べることができます。また、超音波内視鏡下に目的の病変を目がけて細い針を刺して組織や細胞を採取する超音波内視鏡下穿刺吸引術(endoscopic ultrasound-guided fine-needle aspiration: EUS-FNA)を行い診断することもあります。
・病理組織学的検査
穿刺生検で採取した組織や細胞の顕微鏡的形態、KITと呼ばれるタンパク質の有無などを免疫染色によって調べることで、GISTの確定診断が行われます。手術で切除した組織の場合、細胞分裂の状態も観察して悪性度を調べ、術後再発のリスクなどを評価します。
・CT検査
CT検査では、腫瘍の位置や発育形態、周囲臓器への浸潤の有無、肝臓や肺などへの遠隔転移の有無などを評価します(図2)。
GISTは粘膜下に存在するため、正常な粘膜に覆われた粘膜下腫瘍の形態を示すことが多いですが、管外発育型GISTは内視鏡検査で見つからないこともあります(図2)。粘膜下腫瘍のうち、形が不整なものや潰瘍を形成しているもの、経時的に大きくなるものなどは悪性度の高いGISTを疑います。
・超音波内視鏡検査(endoscopic ultrasound: EUS)
腫瘍が胃粘膜下のどの層から発生しているか、どのくらいの深さまで及んでいるのかを詳しく調べることができます。また、超音波内視鏡下に目的の病変を目がけて細い針を刺して組織や細胞を採取する超音波内視鏡下穿刺吸引術(endoscopic ultrasound-guided fine-needle aspiration: EUS-FNA)を行い診断することもあります。
・病理組織学的検査
穿刺生検で採取した組織や細胞の顕微鏡的形態、KITと呼ばれるタンパク質の有無などを免疫染色によって調べることで、GISTの確定診断が行われます。手術で切除した組織の場合、細胞分裂の状態も観察して悪性度を調べ、術後再発のリスクなどを評価します。
・CT検査
CT検査では、腫瘍の位置や発育形態、周囲臓器への浸潤の有無、肝臓や肺などへの遠隔転移の有無などを評価します(図2)。
